気軽に文化体験 Yukon Culture Experiences

雨の日にもおすすめ! ユーコンの奥深い魅力を発見しよう

ユーコンには、アウトドア以外にも興味深い体験が待っています。例えば博物館や文化施設を訪ねて、ユーコンのユニークな自然や歴史について掘り下げてみるのはいかがでしょう。あるいは先住民の集落を訪れて、自然と共存してきた人々の知恵を学ぶ、ガラス工房で手作り作品に挑戦する、クラフトビール工場を訪れてユーコンならではの地ビールをひたすら味わう、なんていうのも楽しそうです。
さまざまな体験を楽しみながら、知られざるユーコンの魅力に触れる――雨や雪など、天候の悪い日のアトラクションとしても、ぜひおすすめです。

ホワイトホースで立ち寄りたい文化体験スポット

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ユーコンの歴史と文化を幅広く紹介する博物館。その充実した展示内容により、数々の評価機関や雑誌などから、ユーコンのトップ文化施設として支持されています。オーロラをモチーフとしたオブジェが出迎えてくれるオーロラホールをはじめ、先住民文化を紹介するファーストネーション・ギャラリー、野生動物について展示したワイルドワールド、熱狂的な時代を疑似体験できるゴールドラッシュ・ギャラリーなど、9つのコーナーに4万点もの所蔵品を展示。見応えがあります。事前予約により、ガイドと共に見学できるミュージアムツアーに参加することもできます。

最後の氷河期、大陸を覆う氷によって海の水位は今よりもずっと低かったため、ベーリング海では細長い陸地「ベリンジア」がむき出しになり、アジアと北米をつなげていました。ツンドラ地帯だったこの地には、マンモスやナマケモノ、サーベルタイガーなど多くの動物が集まっていたようです。1万5000年ほど前には、これらの動物を追うようにアジアから人類がやってきて、北米へ渡り定住。彼らが北米先住民の先祖です。
ベリンジア博物館は、そんな時代の動物や人々の様子を紹介するユニークな施設。実際、ユーコンでは氷河期を生きていた動物たちの化石が多数出土しており、館内ではそれらを元に作られた巨大な骨格標本なども展示されています。

1929年からユーコン川の輸送船として活躍した蒸気船。ユーコン川では初めての大型船尾外輪船で、主に鉱物輸送を目的にホワイトホースとドーソン・シティ間を運航していました。(荷物はホワイトホースからホワイト・パス&ユーコン・ルート鉄道に積み替えられてアラスカのスキャグウェイへと運ばれました。)
船は1936年に座礁して大破しましたが、その後2号船が作られ、1952年まで運航。1967年にカナダの国定史跡となり、オリジナルの1号船の内装などが復元され、一般に公開されています。

乗り物を通じてユーコンの歴史や自然を紹介する博物館。極北のハイウェイ建設から、ブッシュパイロットの活躍、峠越えの鉄道建設など、厳しい環境の中に交通を確保するため繰り広げられてきたさまざまなストーリーに触れ、またその史実を伝える数多くの展示品を見学することができます。

1900年に建てられた木造教会で、ホワイトホースでも最古の建造物のひとつとして大切に保存されています。1962年より博物館として公開されており、内部では100年以上前に使われていた生活用品や装飾品、教会の家具やオルガンなどを展示。かつて、この厳寒の地にやってきて、苦労しながら暮らした開拓者や宣教師たちの様子を垣間見ることができます。

ユーコンにはアーティストが多く暮らしており、大自然にインスパイアされたアートや芸術品などを数多く作り上げています。このガラス工房ではアーティストの指導のもと、自分でガラス吹きなどを行い、アクセサリーやオブジェなどオリジナルの作品を作る事ができます。またショップではプロの手によるユニークな作品を購入する事もできます。

ユーコンにはクラフトビールを作る工場が何軒かあり、それぞれこだわりの味が楽しめます。例えば、1997年創業の「ユーコン・ブリューイング」。ラガー、エール、IPA、スタウトなど10種類の定番ビールをはじめ、フレーバータイプやシーズンごとの新作なども提供し、地元のみならずカナダ各地でも評判となっています。店内でタップから注がれたビールを飲むことができるほか、瓶や缶で購入することもできます。ラベルにユーコンのアーティスト作品を使ったビールもあり、とてもユニーク。お土産としてもおすすめです。

ホワイトホースでぜひ体験して欲しいのが、カフェ巡り。ダウンタウンは決して大きくはありませんが、個人経営の雰囲気のいい店が揃っており、ユーコンらしい環境に配慮したカフェ文化が浸透しています。ベーカリーを備え、焼きたてのパンが食べられる店や、さまざまなタイプの自家焙煎コーヒーを楽しめる店など、それぞれこだわりの味を提供。素朴な中にもアートを感じさせる内装のカフェも多く、ゆったりと落ち着いたひとときが楽しめます。

ドーソン・シティで立ち寄りたい文化体験スポット

ドーソン・シティのMAPはコチラ

ドーソン・シティの観光を始める前に、まず訪れたいのがここ。町の地図や見所の案内をはじめ、ゴールドラッシュ関連の資料、イベント紹介から周辺のおいしいレストランまで、あらゆる情報を提供しています。また内部には町の歴史を紹介した展示スペースもあります。5月~9月のオープン。

ゴールドラッシュにより約4万人が集まったドーソン・シティは、当時のカナダ西部では最大の町となり、ユーコン準州の州都にもなりました。その時代、1901年に建てられた州政府事務所がこの博物館となっています。内部ではドーソン・シティやその周辺の自然、歴史について紹介しており、特にゴールドラッシュについて、さまざまな展示品や資料を通じ、詳しく知ることができます。
すぐ横には「ロコモーティブ・シェルター」も併設されており、20世紀初頭に「クロンダイク鉱山鉄道」が資材運搬などのため運行していた蒸気機関車などが展示されています。こちらもお見逃しなく。

ドーソン・シティのノスタルジックでユニークな世界感を体験できる場所がここ。1971年にオープンしたカナダでも最古のカジノで、またクラシックなカンカン・ショーのステージも行われています。
ダイヤモンド・トゥース・ガーティとは、ゴールドラッシュ時の伝説的なダンスホール・スター。彼女に扮したシンガーや華やかな踊り子達がショーを盛り上げます。カジノではポーカーなどのテーブルゲームやスロットマシーンが楽しめます。建物は、1901年にドーソン・シティの名士たちが集まる社交クラブとして建てられた歴史的なもの。夏期は基本的に無休、冬期は週末にカジノのみの営業(詳細は要確認)。

19世紀後半から20世紀半ばにかけて、ユーコンの主要な輸送ルートは川で、主に船尾外輪タイプの蒸気船で物資や人を運んでいました。S.S.キノもそのひとつ。1922年建造のこの船は、浅く狭い川での小回りがきく運航を得意とし、ドーソン・シティ周辺のスチュワート川などで鉱物運搬船として活躍しました。現在はクロンダイク国定史跡の一部としてドーソン・シティのユーコン川沿いに展示されています。オリジナルのままに復元された船内では、当時の水上交通の様子を伝える写真や資料などを見学できます。

『野性の呼び声』『白い牙』など、極北の大自然や動物たちを描いた小説で知られる作家のジャック・ロンドン。カリフォルニアの貧しい家庭で育った彼は、1897年、21歳の時に一攫千金を狙い、ゴールドラッシュに沸くユーコンにやってきます。あいにく金は採れず、また病気にもなり1年で帰国する事になりますが、その後ユーコンでの経験や見聞を元に数々の小説を書き上げ、人気作家となりました。
1968年、ジャック・ロンドンの熱狂的なファンが、ドーソン・シティから南の原野の中でロンドンが暮らした小屋を発見。朽ちかけた小屋は丁寧に解体され、その半分の木材を使ってドーソン・シティに復元されました。それがこの博物館です。内部には当時の写真や資料が展示され、ジャック・ロンドンのドーソン・シティでの暮らしや、帰国後の日々について詳しく知ることができます。ちなみに木材の残りの半分は故郷のオークランドに運ばれ、こちらでも同様に博物館として復元されています。

イギリス出身のロバート・サービスは、冒険旅行に憧れ、北米で放浪生活を送った後、29歳でカナダの銀行に就職。1904年にはホワイトホース支店に、さらに1908年にはドーソン・シティ支店に赴任します。その中で、彼は北国の厳しい自然とそこで生きる人々を詠い上げた詩を多数発表。「北の吟遊詩人」として人気を博しました。
このキャビンは、銀行を退職したサービスが創作活動に専念し、数年間暮らした場所。2室を有する木造の質素な小屋は、ゴールドラッシュ時の典型的な家屋を今に伝えるもので、国定史跡として保存されています。

ドーソン・シティの国定史跡を管理するパークス・カナダが行うウォーキング・ツアー。ゴールドラッシュ時代のクラシックな衣装を身にまとったガイドに案内され、歴史的な建物などを巡ります(英語によるガイドとなります)。ツアーに参加しないと中に入れない施設もあるため、じっくり見学したい人にはおすすめです。参加希望者は、ビジター・インフォメーション・センターで申し込みを。ダウンタウンのウォーキング・ツアーのほか、ゴールドフィールド(金の採掘地)を見学するツアーもあります。また、ビジター・インフォメーション・センターにはゴールドラッシュなどの史跡をセルフガイドで巡るためのガイドブックも配布されています。

北の大地で自然と共に暮らしてきた先住民の文化を体験

氷河時代、ベーリング海にあった陸橋「ベリンジア」に沿ってアジアから渡ってきた人々、それがユーコンの先住民の先祖と言われます。現在、この地には14の先住民コミュニティがあり、それぞれの自治政府の下に暮らしています。自分達が大切にしてきた土地で、自らの経済・社会プログラムを運営。時代にあったビジネスを展開しながら、同時に代々受け継いできた伝統や文化の維持・伝承にも力を注いでいます。
各コミュニティにある文化センターの多くでは、伝統的な歌やダンスをはじめ、アート、工芸品、料理などをテーマに、旅行者に向けた文化体験プログラムを提供しています。1万年以上も前から北の大地に暮らし、厳しい自然と共存してきた人々の知恵や技術、文化に触れられる貴重な機会。エコツアーの一環としても注目されています。

●各地の先住民文化センター

ホワイトホースのダウンタウン、ユーコン川の畔にある「クワンリン・ダン文化センター(Kwanlin Dun Cultural Centre)」は、この地域の先住民の集会場所として使われるほか、さまざまな展覧会や、夏の「アダカ文化フェスティバル」の会場として一般にも公開。内部のガイドツアーも行われます。
またドーソン・シティにある「ダノジャ・ゾ文化センター(Danoja Zho Cultural Centre)」では、さまざまな展示品を見学できるギャラリーを備えるほか、夏にはビーズワークや料理体験、植物の学習など、工夫を凝らしたプログラムなどを実施。観光スポットとしても人気となっています。

※ツアーによっては、英語ガイドとなる場合もあります。

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