野生動物ウォッチング Wildlife Viewing

ユーコンの主役たちに出会いに行こう!

ユーコンに暮らすのは、カリブー30万頭以上、ムース7万頭、ブラックベアが1万頭。そしてヒトは4万人。そう、この北の大地の主役は野生動物です。他にもマウンテンゴート、キツネ、エルク、ビーバー、ハイイロオオカミ、グリズリーベアなどなど、さまざまな動物が生息しており、大自然の中ではそんな動物たちと遭遇することも珍しくありません。
近づきすぎたり、刺激をしたりするのは禁物。カヌーやハイキングなどのアクティビティとあわせ、安全に野生動物ウォッチングが楽しめるアドベンチャーツアーが各種出ています。

※ツアーによっては、英語ガイドとなる場合もあります。

野生動物ウォッチングのおすすめスポット

ホワイトホースから4.5km南、ユーコン川に浮かぶバート・ロウ・パークという島はビーバーの生息地として有名。また、春には、ヘインズ・ジャンクションからデストラクション・ベイの間、クルアニ・レイク沿いの一帯でブラックベアやグリズリーベアがしばしば目撃されます。冬眠から目覚めたクマたちは、日当たりが良く植物が生育しやすい道路脇などにやってくることも珍しくありません。

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ケガをしたり、親と離れてしまったり、といった野生動物をケアする広大な保護施設。自然の中で動物のリハビリやリサーチを行うと共に、訪れた人が動物たちの姿を間近で見られるよう一般公開もしています。カリブー、マウンテンゴート、マスコックスといった大型の動物から、ホッキョクギツネ、カンジキウサギなど小型動物まで、見られる種類は実に多様。現在どんな動物が何匹いるかは、ウェブサイトで確認できます。園内には全長5kmのトレイルが伸びており、歩きながら、また冬にはクロスカントリースキーを楽しみながらすべての動物保護エリアを巡ることができます。施設が運営する園内巡回バスも運行しており、ドライバーの説明を聞きながら車窓から動物ウォッチングを楽しむ事もできます。

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ホワイトホースの南、アラスカ・ハイウェイからアトリン・ロードに入ると左側に現れるホワイト・マウンテンは、マウンテンゴートのウォッチングスポットとして知られています。マウンテンゴートたちは、山の高いエリアで岩陰やくぼみに隠れている事が多いので、双眼鏡でじっくり探してみるのがおすすめ。真っ白で長い被毛に包まれた美しい姿は、とても印象的です。
※4月1日~6月16日はマウンテンゴートの出産期のため、入山禁止となります。

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北極海の一部ボーフォート海に面して広がるイヴァヴィック国立公園は、まさに手つかずの大自然地帯。マスコックス、オオカミ、グリズリーベア、ポーラーベアなど、北の野生動物のパラダイスでもあり、特に春には、数千頭のカリブー(トナカイ)の群れが、出産と子育てのため北へ向かって大移動する事で知られています。この現象から、「イヴァヴィック(育てる場所)」というイヌイット語の地名が付いたとも言われています。公園に入る陸路はなく、パークス・カナダの許可を得たチャーターフライトによるツアーやラフティング・ツアーのみでアクセスが可能になっています。

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ホワイトホース在住の写真家杉本淳さんが語る、ユーコンでの動物撮影の魅力自然の時間に心を委ね、動物とのコミュニケーションを楽しむ

人間よりも野生動物が多く棲むユーコン準州。とは言え、ユーコン準州は日本より大きい。自然の中に入っていけば、いつでも動物たちに出会える、という訳でもない。撮影では、山や森や原野や凍った湖を歩き、川を下り、ファーストネーション(カナダ先住民)の村で彼らと一緒に過ごすこともある。
街を離れて自然の中に入って間も無く、自然の中に流れる時間と、自分の体内時計の早さが違うことに気が付くことがある。
ファーストネーションは先祖代々、今も大自然と共に暮らしている人が多い。そんな彼らと一緒に過ごしていると、彼らの体内時計の早さが、自然の時間に近いように感じることがある。現地で地元の人がしてくれる動物の話は、どれも日々の経験から得た、とても魅力にあふれたものばかり。
風、水、木の揺れる音のなかで、ゆっくりと自然の中に流れる時間を楽しむ。段々と体内時計がそれに重なるとき、不思議といい瞬間に巡り会える。そんな気がする。
オーロラが夜空に舞い、ハクチョウが頭上で羽ばたき、クマが目の前で草を食み、リンクスが対岸の茂みに現れ、ムースとトレイルで鉢合わせ、カリブーの群が川を渡る。
そういういい時間の中では、不思議とファインダー越しに、動物の心が垣間見えてくる。そしてお互いの間で交わされる、コミュニケーションのようなものがたまに起こる。僕にとって野生動物との言葉のない会話は、何度経験しても飽きない、心を豊かにしてくれる時間だ。

●杉本淳(すぎもとあつし)さん プロフィール
東京都出身。2008年ユーコン準州に川下りで訪れて以来、毎夏現地に通い始める。2011年西日本巡回写真展「Yukon -larger than life-」開催後、ホワイトホースに移住。ユーコンに生きる野生動物や人々の生活を撮影しつつ、写真展、雑誌、地元新聞などに作品を発表。2019年First Light Image Festivalで最優秀賞受賞。

ホームページ:Arctic Media Creation
ユーコンでの野生動物撮影ツアーの詳細はコチラ

「ベア・カントリー」ユーコンで注意すべきこと

ユーコンは、ブラックベアはもちろん、体重350kgにもなるグリズリーベアも多数棲息する「ベア・カントリー」です。彼らの行動が活発になるのは春~秋ですが、冬眠中も含め、一年を通じてその姿に出会う事は珍しくありません。自然の中で、万が一、クマと遭遇してしまった時のために、何を準備し、どう振る舞うべきか、事前に予習を。

  • ●ドライブ中に見かけた場合は、車を近づけることなく、車内に留まってください。写真を撮る場合は、車内から、クマの注意を引きつけないよう静かに、なるべく短い時間で撮影を。またクマが車に近づいてくるようでしたら速やかに移動してください。
  • ●キャンプをする場合、食糧や化粧品、ゴミなどは、テントなどに放置せず、密封できる容器にしまって車の中や専用ロッカーにしまうなど、できる限りニオイを封じてください。動物を引き寄せない事が大切です。
  • ●自然の中に行く場合は、ベアスプレーを用意し、正しい使い方を把握しておいてください。
  • ●自然の中では、なるべくグループで、大きな音を立てながら行動してください。
  • ●トレイル上などでクマに遭遇した場合、クマがこちらを意識していないようなら、そのまま静かにその場から離れてください。子グマを見かけた場合も同様に。クマがこちらを認識している場合は、クマから目を離さず、ゆっくり後退を。走り出すのは厳禁。逃げる物を追いかける本能を刺激してしまいます。
  • ●クマがこちらに近づいてきたり、うなり声を発したりしている場合は、決して威嚇せず、静かな声で話しかけてください。クマが10m以内に近づいてしまった場合はベアスプレーで撃退を。スプレーは、風上から2~3秒吹きかけます。
  • ●最悪のケース、攻撃的になったクマに襲われたら、周りにあるあらゆる物を使って全力で身を守ってください。

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