ブンタット国立公園 Vuntut National Park

先住民の伝統的な暮らしが守られる手つかずの大自然

カナダの国立公園の中でも、もっとも手つかずの状態が維持されているのが、ブンタットです。ツンドラの原野、岩肌むき出しの山々など、北極圏の荒々しい景観が広がるこの地には、道路はもちろん、ハイキングトレイルやキャンプ場など、整備された施設は全くありません。まさにワイルドな大自然地帯です。
ここは、自然とカリブー、そして人々の生活を守るためにできた、ある意味特殊な国立公園といえます。そもそもこの一帯は、カリブーの一大生息地で、毎年、大地を埋め尽くすほどの群れが大移動を行うことで知られています。春には子育てのために北に向かい、秋には暖かな南へと旅をし続けます。先住民ブンタット・グイッチン族は、このたくましい野生動物を敬いつつ、同時に生活の糧として暮らしてきました。ブンタット国立公園は、そうした自然のサイクルと、先住民の伝統的生活を守るために設立されました。

ブンタット国立公園 Vuntut National Park

数千年にわたって引き継がれてきた自然と文化を維持するために

1995年、この地の先住民部族団体「ブンタット・グイッチン・ファースト・ネーション」とカナダ政府、ユーコン準州政府の間で土地権利に関する協定が交わされ、その一環として、この国立公園は設立されました。目的は、「北ユーコンの自然を保護し、ブンタット・グイッチン族の人々の歴史と文化を認識し、またその伝統的な土地使用を維持するため」。これにより、公園はその環境もカリブーの移動もそのままに保たれる事となり、またこの一帯で行われる先住民による狩猟なども、昔ながらのライフスタイルとして認められました。公園の運営も、パークス・カナダと先住民団体、そして北ユーコン再生可能資源協議会という団体によって共同で行われています。

北極圏の村オールド・クロウでその文化と自然を体験

旅行者がブンタット国立公園に入るには、環境維持、安全確保などの面から慎重な準備が求められ、様々な許可を申請する必要もあります。こうした事情もあり、実際の訪問者はほとんどいないというのが現状です。
公園内を訪れるのはかなりハードルが高いと言えますが、その魅力の一端には、公園のすぐ南にあるブンタット・グイッチン族の集落オールド・クロウで触れる事ができます。ここは、北極圏にあり、道路はなく、アクセス手段は飛行機のみというユーコンの中でも飛び抜けて隔絶された集落。中心地には「ジョン・ティジャ・センター」(写真)という文化施設があり、ここにパークス・カナダのオフィスも併設されています。センター内には、この地の人々の伝統文化をはじめ、カリブー大移動やブンタット国立公園について詳しく紹介した展示コーナーがあり、興味深く見学することができます。 また集落には先住民のツアー会社もあり、国立公園と同様の北極圏の自然を舞台に、様々なアウトドアツアーを提供しています。

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